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犬と猫の糖尿病について┃定期的な健康診断で早期発見を

2024.09.25

糖尿病は、人の生活習慣病として広く知られていますが、実は犬や猫もこの病気を発症することがあります。

糖尿病は、体内で血糖値を適切にコントロールできなくなる病気で、放置すると様々な合併症を引き起こす可能性があります。

犬や猫が糖尿病を発症した場合、どのような症状が現れ、どのような影響があるのでしょうか。また、糖尿病の原因や治療法についても知っておくことが、愛犬や愛猫の健康を守るために重要です。

今回の記事では、犬や猫の糖尿病について詳しく解説し、日常生活で気を付けるべきポイントや、適切なケア方法についても触れていきます。

 

■目次
1.犬と猫の糖尿病とは?どんな疾患(病気)?
2.犬と猫の糖尿病の症状
3.犬と猫が糖尿病にかかる原因
4.診断方法
5.治療方法
6.予防法やご家庭での注意点
7.まとめ

 

犬と猫の糖尿病とは?どんな疾患(病気)?

糖尿病とは、膵臓にあるランゲルハンス島から分泌されるインスリンの作用不足によって血糖値のコントロールができなくなる病気です。

インスリンは血糖値を下げる重要なホルモンで、体内の細胞が糖をエネルギーとして利用するために欠かせません。このインスリンが十分に機能しないと、血糖値が常に高い状態(高血糖)となり、さまざまな健康問題を引き起こす恐れがあります。

糖尿病には「Ⅰ型糖尿病」と「Ⅱ型糖尿病」の2種類があります。
Ⅰ型糖尿病は、免疫系が膵臓のインスリンを分泌する細胞を攻撃することで、インスリンの分泌自体ができなくなる病気です。このため、Ⅰ型糖尿病の犬や猫は外部からインスリンを補う治療が必要になります。

一方で、Ⅱ型糖尿病はインスリンの分泌が保たれているものの、体の細胞がインスリンに対して反応しにくくなり(インスリン抵抗性)、血糖値が上昇する病気です。Ⅱ型糖尿病の猫には、適切な食事管理や運動、場合によっては経口薬の使用が治療の中心となります。

一般的に、犬ではⅠ型糖尿病が多く見られますが、これは遺伝的要因や自己免疫疾患によってインスリンを分泌する能力が失われることが多いためです。

一方、猫ではⅡ型糖尿病が多く、肥満や加齢がインスリン抵抗性を引き起こす主な原因とされています。

 

犬と猫の糖尿病の症状

糖尿病の初期段階では、目立った症状がほとんど見られないため、飼い主様が気づきにくいことが多いです。しかし、病気が進行すると、多飲多尿や、食欲があるにもかかわらず体重が減少するなどの典型的な症状が現れます。

さらに、糖尿病が進行すると、白内障や網膜症による視力低下、神経障害による筋力低下や歩行の不安定さが見られることがあります。これらの症状は、慢性的な高血糖が神経や血管にダメージを与えることで発生します。

また、糖尿病が重篤化すると、「糖尿病ケトアシドーシス」という命に関わる状態に陥ることがあります。これは、ケトン体が体内に蓄積し、血液が酸性に傾くことで起こります。

症状としては、元気や食欲の低下、嘔吐、下痢、呼吸が荒くなる、意識がもうろうとするなどがあり、早急な治療が必要です。

 

犬と猫が糖尿病にかかる原因

人の場合、糖尿病といえば肥満をイメージしがちですが、犬や猫の場合、肥満はリスク要因のひとつではあるものの、それだけが原因ではありません。実際、糖尿病の原因が明確にわからないことも少なくありません。

糖尿病の発症には、遺伝的な要因や自己免疫反応、ウイルス感染、加齢、ストレスなど、さまざまな要因が絡んでいます。また、膵臓の病気や副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)など、他の病気が引き金となって糖尿病を発症することもあります。例えば、膵炎が繰り返されることで膵臓がダメージを受け、インスリンが十分に分泌されなくなることがあります。

猫の場合、特に糖尿病にかかりやすい体質を持っていることが多く、ストレスや興奮によって血糖値が急激に上がることがあります。これに肥満が加わると、インスリンの効果が低下し、糖尿病のリスクがさらに高まります。

一方、犬では特に雌犬に糖尿病が多く見られます。これは発情や妊娠などのホルモンバランスの変化が関係していると考えられており、避妊手術を受けていない雌犬では糖尿病のリスクが高まることがあります。

 

診断方法

糖尿病の診断は、主に血液検査尿検査によって行います。
特に、空腹時の血糖値が高く、尿検査で尿糖が検出される場合、糖尿病と診断されることが一般的です。

 

治療方法

糖尿病は一度発症すると、基本的には生涯にわたる治療が必要な病気です。治療の目的は、血糖値を適切にコントロールし、合併症を予防することです。

治療は主に、「薬物療法」「食事療法」「運動療法」の3つを組み合わせて行います。

<薬物療法>

治療の中心となるのはインスリンの注射です。ご自宅で飼い主様がインスリン注射を行うことになりますが、初めての治療を始める際には、適切な量を見極めるために、数日間の入院が必要になることもあります。

特に、糖尿病が進行してケトアシドーシスと呼ばれる重篤な状態に陥っている場合には、必ず入院治療が行われます。

<食事療法>

食事は、血糖値を安定させるための大切な要素です。犬や猫に合った食事を選ぶことで、健康をサポートすることができます。

特に猫の場合は糖質を控えることが多く、犬の場合は体重管理も大切です。

<運動療法>

適度な運動は、血糖値のコントロールに役立ちます。しかし、過度な運動は逆に負担となることがあるため、獣医師と相談しながら無理のない範囲で進めることが大切です。

猫の場合、適切な治療と管理を続けることで、糖尿病が寛解することもあります。特に早い段階で治療を始めることで、インスリン治療が必要なくなるケースもあります。経口の血糖降下薬が効果的な場合もあるので、獣医師と一緒に最適な治療方法を見つけましょう。

犬の糖尿病は寛解することは少なく、一生にわたるインスリン治療が必要になります。経口薬はあまり効果がないため、インスリン注射が治療の中心です。飼い主様のサポートと愛情を通じて、愛犬の健康を守っていきましょう。

 

予防法やご家庭での注意点

糖尿病の発症には明確な原因が解明されていないため、確実な予防方法は存在しません。しかし、いくつかのポイントに注意することで、リスクを減らすことができます。

肥満の予防は、糖尿病のリスクを軽減するために非常に重要です。適切な食事管理と適度な運動を心がけ、愛犬や愛猫の体重を健康的に維持しましょう。また、ストレスを避けることも大切です。環境の変化や過度な刺激を避け、ペットがリラックスできる環境を整えるよう努めてください。

さらに、定期的な健康診断を受けることで、糖尿病を早期に発見し、早期治療につなげることが可能です。健康診断では、血液検査や尿検査を通じて、糖尿病の初期兆候を見逃さないようにしましょう。

 

まとめ

糖尿病は、一度発症すると生涯にわたって管理が必要な病気です。治療を続けるには、動物病院との密な連携がとても重要ですので、気軽に相談できる信頼できる動物病院を見つけることが大切です。

愛犬や愛猫の健康を守るため、定期的に診てもらいながら、日々のケアも怠らずに行いましょう。

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京都市左京区 北山駅から徒歩5分、松ヶ崎徒歩7分 京都北山動物病院
℡:075-744-6188

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