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スタッフブログ

愛猫の歩行異常を見逃さない┃脊髄疾患の早期発見と対処法

2025.10.01

「うちの子、なんだか歩き方が変かも…」そんなふとした違和感に、心当たりはありませんか?

猫は本来、しなやかで静かに歩く動物です。だからこそ、少しの足運びのズレやジャンプの失敗、座り方の変化といった行動の違和感は、体のどこかに異常が起きているサインかもしれません。

特に、後ろ足の動きに現れる異常は、脊髄や神経系のトラブルが関係していることもあります。猫は不調を隠すのがとても上手な動物だからこそ、「なんとなくおかしい」という違和感を見逃さないことが大切です。

今回は、愛猫の歩行異常から考えられる病気や、見落としがちな初期サイン、受診のタイミングまでわかりやすく解説します。

■目次
1.猫特有の歩行異常パターンの特徴
2.猫は「異常を隠す」動物
3.後ろ足の異常から疑われる脊髄疾患
4.適切な対応と受診タイミング
5.猫の症状を見逃さない早期発見のポイント
6.まとめ

 

猫特有の歩行異常パターンの特徴

猫は本来、とても静かでしなやかに歩く動物です。歩いているときも頭の位置はほとんどぶれず、四肢が左右交互にバランスよく動くのが特徴です。

ところが、歩行に異常がある場合には、次のような動きの変化が見られます。

図解:猫の歩行異常パターン4週/(左上)足を引きずる、もつれる(右上)お尻がふらつく、腰が沈んで見える(左下)後ろ足の動きが鈍くなり、つま先をこするように歩く(右下)ジャンプをためらう、着地に失敗する

足を引きずる、もつれる
お尻がふらつく、腰が沈んで見える
後ろ足の動きが鈍くなり、つま先をこするように歩く
ジャンプをためらう、着地に失敗する

 

猫は「異常を隠す」動物

猫は筋肉や関節の柔軟性が高いため、歩きにくさを感じていても、体の動きでそれをうまくカバーしてしまうことがあります。これを「代償行動」といい、実際には異常があるのに一見普通に見えることがあるのです。

そのため、「なんとなくぎこちない」「最近ジャンプしなくなったかも」といったわずかな違和感を見逃さないことが大切です。

 

〈症状の進行は徐々に〉

脊髄に関わる疾患の多くは、時間をかけてじわじわ進行していく傾向があります。進行に伴って、以下のような変化が見られることがあります。

ジャンプの失敗や、着地時のふらつきが増える
後ろ足のもつれやふらつきが目立つようになる
立ち上がるのに時間がかかるようになる
動きたがらなくなり、寝て過ごす時間が増える
最終的には自力で歩けなくなることも

こうした変化にいち早く気づき、早めに動物病院を受診することで、進行性の病気を初期の段階で発見できる可能性が高まります。

 

後ろ足の異常から疑われる脊髄疾患

猫の脊髄疾患は、後ろ足に先に症状が出ることが多いのが特徴です。
これは、脊髄の構造上、下半身を支配する神経が傷つくと、前足よりも後ろ足に影響が出やすいためです。

以下は、猫で見られる代表的な脊髄疾患です。

外傷性脊髄損傷
高い場所からの落下や交通事故などで発生します。重度の場合、足をまったく動かせなくなることもあります。

椎間板ヘルニア
猫ではまれですが、中高齢になると発症することがあります。椎間板が飛び出して脊髄を圧迫し、後ろ足のふらつきや痛み、歩行異常が見られます。

椎間板ヘルニアについてはこちらで解説しています

脊髄腫瘍
脊髄やその周囲にできた腫瘍が神経を圧迫し、麻痺や筋力の低下を引き起こすことがあります。

脊髄血管障害
突然の血流障害によって、急激に後ろ足が動かなくなることがあります。症状が急激に現れるのが特徴です。

脊髄炎や感染症
猫伝染性腹膜炎(FIP)などのウイルス感染が原因で、脊髄に炎症を起こすことがあります。発熱や元気の消失に続いて、歩行異常が見られるケースもあります。

猫伝染性腹膜炎(FIP)についてはこちらで解説しています

 

適切な対応と受診タイミング

愛猫に歩き方の異常が見られたとき、「すぐに病院に行くべきかどうか…」と迷う飼い主様も多いのではないでしょうか。以下のような症状は、すぐに動物病院の受診をおすすめします。

 

〈緊急受診が必要なケース〉

突然立てなくなった
後ろ足を引きずる、麻痺がある
排尿や排便ができない
極端なふらつきや転倒が見られる
痛がって鳴く、抱っこを嫌がる

 

〈経過観察で良い可能性があるケース〉

・軽度のぎこちなさがあるが、日常生活には支障がない
・ジャンプにややためらいがある程度で、歩行には問題がない

ただし、「しばらく様子を見よう」と放置してしまうと、症状が進行してしまうこともあります。少しでも不安がある場合は、早めにご相談いただくのが安心です。

当院では、救急対応が可能な体制を整えており、突然の歩行異常や急変にも対応しています。レントゲンや内視鏡などの検査設備も備えておりますので、原因がわからない症状でも、どうぞ安心してご相談ください。

神経・脊椎外科に関する当院の症例はこちら

 

猫の症状を見逃さない早期発見のポイント

猫は本能的に、体調が悪くてもそれを隠そうとする傾向があります。だからこそ、日常のちょっとした変化に気づける飼い主様の観察力がとても大切です。
以下のような小さな変化も、体の不調を知らせるサインかもしれません。

図解「猫の脊髄疾患の初期症状・サイン」(左上から)1.トイレでふらついている/2.ジャンプをためらう/3.毛づくろいの頻度が減り、片側ばかり舐める/4.段差を避ける/5.箱の中など良く隠れる

・トイレの姿勢がふらついている
・ジャンプをためらう、失敗が増える
・毛づくろいの頻度が減る、片側ばかり舐める
・段差を避ける、移動距離が減る
・よく隠れる、触られるのを嫌がる

「何となく動きが鈍くなった」「今までできたことをやらなくなった」など、“少しの変化”に注目することが何よりの早期発見につながります。

気になる様子が見られたときは、動画を撮影しておくと、診察時に状態を正確に伝える助けになります。迷ったときは、無理に判断せず、どうぞお気軽にご相談ください。

 

まとめ

猫の歩き方に「少し変かも」と感じたら、それは大切なサインかもしれません。特に後ろ足のふらつきや異変は、脊髄疾患などの神経のトラブルが関係している可能性もあります。

当院では、猫の歩行異常に対して丁寧な問診と神経学的検査を行い、必要に応じてCTやMRIなどの高度画像検査も組み合わせながら、正確な診断と治療をご提案しています。

「ちょっと気になる」「いつもと違う気がする」そんなときは、どうぞお気軽にご相談ください。早期発見が、愛猫の健やかな暮らしにつながります。

 

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京都市左京区 北山駅から徒歩5分、松ヶ崎徒歩7分 京都北山動物病院
℡:075-744-6188

 

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