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2026.08.03
「レントゲンでは異常がないと言われたけれど、本当に大丈夫?」
「CTやMRIはどのようなときに必要になるの?」
動物病院で画像検査について説明を受け、このような疑問を持たれたことがある飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか。
犬の整形外科では、原因を正確に見極めるために画像検査を行うことがあります。ただし、レントゲン・CT・MRIにはそれぞれ得意なことと苦手なことがあり、すべての症例で同じ検査を行うわけではありません。
今回は、犬の整形外科で行われる画像検査の違いや、それぞれの役割について解説します。
■目次
1.なぜ画像検査が必要なの?
2.レントゲン・CT・MRIの違い
3.どの検査を選ぶの?
4.動物病院で行う整形外科検査の流れ
5.まとめ|画像検査は原因を見極めるために大切な検査です
愛犬が足を引きずっていたり、歩き方に違和感があったりすると「どこか痛めたのかな」と思われるかもしれません。しかし、見た目の症状だけで原因を特定できるとは限りません。
例えば、同じように歩き方が変化する病気でも、次のように原因はさまざまです。
・骨折
・関節疾患
・靭帯損傷
・椎間板ヘルニアなどの神経疾患
また、これらは症状が似ていても必要な治療は大きく異なります。そのため、診察や触診で得られた情報に加え、必要に応じて画像検査を行い、原因を正確に見極めることが大切です。
「どれが優れている」ということではなく、調べたい部位や疑われる病気によって適した検査が異なります。
レントゲン検査は、整形外科で最初に行われることが多い画像検査です。骨の形や関節の状態を確認することができ、次のような病気の診断に役立ちます。
・骨折
・脱臼
・関節の変形
・変形性関節症 など
比較的短時間で実施できるため、多くの整形外科診療で基本となる検査です。一方で、靭帯や筋肉、神経などの軟部組織はレントゲンでは詳しく評価できない場合があります。
CT検査は、レントゲンと同じくX線を使用しますが、体を輪切り状に撮影し、立体的な画像として詳しく確認できる検査です。特に、次のようなことを詳しく調べたい場合に役立ちます。
・複雑な骨折
・関節の細かな構造
・骨の変形
また、骨の状態をより正確に把握できるため、手術を予定している症例では術前の計画に活用されることもあります。
MRI検査は、神経や筋肉、靭帯、椎間板などの軟部組織を詳しく評価できる検査です。例えば、以下が疑われる場合に重要な役割を果たします。
・椎間板ヘルニア
・脊髄疾患
・靭帯損傷
・筋肉の異常
骨の評価を得意とするCTに対し、MRIは軟部組織の状態を詳しく確認できることが特徴です。
「詳しく調べるなら最初からCTやMRIを受けた方がよいのでは?」と思われるかもしれません。しかし、すべての症例でCTやMRIが必要になるわけではありません。
まずは問診や身体検査、歩き方や姿勢の確認、触診などを行い、どのような病気が考えられるかを整理します。
そのうえで、必要に応じてレントゲン検査を行い、さらに詳しい評価が必要と判断された場合にCTやMRIを追加するケースもあります。
大切なのは「高性能な検査を受けること」ではなく、その子の症状に合わせて適切な検査を選び、原因を正確に把握することです。
画像検査は、それだけで診断が完結するものではありません。動物病院では、問診や身体検査で得られた情報と画像検査の結果を組み合わせながら、総合的に原因を判断していきます。
🔶 問診
まずは、症状について詳しくお話を伺います。
例えば、次のような情報は、原因を絞り込むうえで大切な手がかりになります。
・いつから症状があるか
・どのような場面で歩き方が変わるか
・転倒やジャンプなどのきっかけはあったか
・症状が良くなったり悪くなったりするか
🔶 歩行や姿勢の確認
実際に歩いている様子や立ち方を確認し、どの足をかばっているのか、歩き方にどのような特徴があるのかを観察します。こうした歩行検査によって、痛みがある部位や疑われる病気が見えてくることもあります。
🔶 触診
関節の動きや筋肉の状態、痛みが出る場所などを確認します。
歩行検査と触診を組み合わせることで、整形外科疾患なのか、それとも神経疾患が関係しているのかを判断するための重要な情報が得られます。
🔶 必要に応じた画像検査
問診や診察で得られた情報をもとに、必要に応じてレントゲン検査やCT検査、MRI検査を行います。症状や疑われる病気によって適した検査は異なるため、その子の状態に合わせて検査内容をご提案します。
🔶 治療方針の決定
検査結果だけでなく、診察で得られた情報もあわせて総合的に評価し、その子に適した治療方針をご説明します。薬による治療や生活環境の見直しで改善が期待できる場合もあれば、手術やリハビリテーションを組み合わせた治療をご提案する場合もあります。
当院では、原因や病気の進行度、その子の生活スタイルなども踏まえながら、飼い主様と一緒に治療方針を考えていきます。
レントゲン・CT・MRIには、それぞれ得意とする分野があり、調べたい部位や疑われる病気によって適した検査は異なります。大切なのは、その子の症状に合わせて必要な検査を選び、原因を正しく見極めることです。
京都北山動物病院では、歩き方や姿勢、触診などの診察結果を丁寧に確認したうえで、必要に応じて画像検査を組み合わせながら診断を行っています。「歩き方がおかしい気がする」「足を痛がっている原因をきちんと調べたい」など、気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。
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